ウーバーイーツで配達中に事故(自転車での対人事故で)の体験談と課題・対策

フードデリバリー配達員ブログ
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ウーバーイーツ配達員の交通事故。

マスコミなどで時々大きな問題として扱われることがあります。

過去には僕自身も、不注意で、配達中に対人での自転車事故を起こしてしまいました。
相手にはまったくといっていいほど過失がないもので、幸いだったのは小さめのケガで済んだことです。

本当に事故と隣り合わせの仕事なのですが、その事故についてマスコミなどで問われるのが・・・

  • ウーバーイーツは責任を取らないのか?
  • 配達員の教育をシッカリとしているのか?

です。

当然の声ですよね。
配達員をしている僕も同様の想いはいだいてますし、もっと踏み込んだ対策がウーバーイーツにはできるだろ?とは思います。

それを踏まえて、配達員との事故の一部始終を経験談を交え、ウーバーイーツの配達員の交通事故に対して、それぞれの立場における課題や注意点、そして、こうあるべきなのでは?というポイントをまとめました。

結論から言いますと、気軽に配達員が出来てしまう現状を問題視するほうが全体的にいい方向に行くというのが配達員として1年以上活動し、4,000件以上の配達をこなしている僕の意見です。

※記事内容は執筆時点(修正時点)のものですので、ご了承ください。

ウーバーイーツ配達中の事故は確実に起きています

僕の経験や全国に居る配達員仲間からの情報などから、配達中の事故は1日1件以上起きているという印象です。

万を超える配達員が登録していますから、確率的にそれぐらいの頻度で起きていても不思議ではありません。

実際にネットには次のような記事が目立つようにもなりました。

危険運転多発「ウーバー配達員」の呆れた言い分 | 週刊女性PRIME
緊急事態宣言の解除により、飲食店などのさまざまな業種で営業の自粛が緩和されているが、まだまだコロナウイルスの影響は大きい。生活様式がコロナ以前と比べて変化しているが、大きな変化の1つが“出前”の増加…
時事ドットコム

記事にはなっていない大きな被害が出た交通事故もありますし、自損事故レベルなら本当に毎日のように起きています。

そんな配達中の自転車事故の1件を僕は引き起こしてしまいました。

僕が起こしたウーバーイーツ配達中の事故の経緯

僕も配達中に事故を起こしました。

僕がスピードを出し過ぎた状態での出会いがしらの事故なのですが、相手方にケガをさせてしまい、一件落着するまでに約1年も時間を要してしまいました。

事故の対応そのものはスムーズにスピーディーに済ますことができたのですが、その後のウーバーイーツとのやり取り、相手の弁護士からの連絡待ちなどで多くの時間を要しました。

その一部始終を書かせていただきます。

出会いがしらの衝突事故

当日、僕は大阪のマクドナルド某店で商品を受け取り、お客様の所へと向かっておりました。
その日はよくオーダーが飛んでくるので、「稼ぐチャンスだ!」ということで頭がいっぱいでした。

そのお客様の元へと向かう道中は下り坂が多く、自然とスピードが乗っていました。

その状態で勢いよく谷町8丁目の交差点を右折したところ、出会いがしらに相手の自転車と接触して、相手の女性が転倒。

すぐに歩行者さんなどが集まり、警察と救急車を呼び、事故として処理することになりました。

配達中の商品のキャンセル

配達中の商品をお客様の元へ届けることが出来なくなりましたので、ウーバーイーツのサポートセンターに電話報告。

サポートセンターからお客様へ事情を説明していただいて、配達をキャンセル扱いにしていただきました。

事故の現場検証

即座に事故の現場検証が始まりました。

巻き尺やルーペを使い、物証を集めたり、事故が起きた時の状況を記録したりなど2時間ほどの現場検証が行われました。

救急車に乗って病院へと運ばれていた被害者の女性が戻ってこられたとあって、加害者と被害者が同席できる今のうちにやろうということで、現場検証を一気に済ませることになりました。

事故についての事情聴取

日を開けて、事情聴取を受けるために所轄の警察署へ。

小一時間ほどの事情聴取。
テレビドラマにあるような取調室に招かれ、警察の方に調書の内容の確認を受けました。

後々言われたことですが、この時の態度と事故の状況、悪質性なども踏まえて、検察がさらに事情を聴きたいとなったら、次は検察に呼び出されるとのこと。

幸い、態度に問題もなく、真摯に対応しようとしたとのことで検察からの呼び出しはありませんでしたが、シッカリと怒られました。

ウーバーイーツの保険が適用されるのか

事故を起こしたため、相手方の慰謝料や治療費の支払い義務が発生します。

しかし、当時の僕は自転車保険に加入していなかったため、どれぐらいの慰謝料と治療費になるのかを内心戦々恐々としていました・・・。

そこで調べてみるとウーバーイーツには保険があるということでしたので、ウーバーイーツのサポートに連絡しました。

すると、一度審査をさせてくださいとのことでしたので、二つ返事で審査をお願いしました。

ウーバーイーツの保険適応の審査

ウーバーイーツの保険が適応されるのかどうかの審査をお願いして、いくら待っても返事がない。

もしかして、相手方には連絡が行っていて、そちらで対応が進んでいるのかな?とも思っていました。

ところが、事故後3週間ほどたったある日、お相手と道端でばったり遭遇したのでお話をしたところ、何も連絡がないとのこと。

急いでウーバーイーツに連絡をして、「どうなっているのか?」と確認したら、「そんな話を聞いてません」とのこと。

ふざけるな!ということで、経緯と事情を伝えて、ちゃんとやってくれ!とサポートに伝える。

そして、また何の連絡もなく放置。
また連絡をして、何がどうなってるんだ?と説明を求めると、また同じように「なんのことですか?」という返事。

「ええ加減にしろ!会話を録音してるんだろ?俺とのやり取りが残ってるなら、それを聞け。お前らサポートがなんて話したか確認しろ!!」

そう言っても「申し訳ございません、それはできかねます」と誠意も何もない回答。

挙句、「そういう事でしたらヘルプページから事故対応申請フォームがあるからそちらで申請してください」と、違った窓口を案内。

ここでこのサポートに言っても埒が明かないので、指定通りヘルプから申請ページへ行って必要事項をフォームで記入して送信。

・・・しかし、何の返信もなし。
連絡をしてみると、「そのような連絡を頂いてませんが・・・」と、またふざけた回答。

「さすがにそれは無理がありますよ。こちらには送信ログも残っているのですから」と言っても「はあ・・・」という力ない返事と「そういう事でしたら、申し訳ありません」とマニュアル対応。

再度申請してようやく審査が通過した時点で事故から3か月が経過していました。

この3か月の間、4回の連絡。

事故被害者も居る話なのに対応が杜撰すぎます。
ずっと待っていただいた相手側には感謝なのですが、これが後々に響きます。

保険対応のためのやり取り

保険対応をするために、ウーバーイーツが加入している保険会社の担当者さんと電話でお話をします。

お話によると、お相手とのやりとりの窓口は僕自身が請け負う形の契約の保険になっていますので、対応をしてくださいねとのこと。

要は保険会社と被害者さんの間に僕が立って、伝言ゲームのようなことを繰り返すというもの。

了承して、被害者さんにその旨と必要な書類を用意してほしいということを伝える。

書類を受け取り、それを保険会社に送り、その結果出てきた慰謝料額を被害者さんに伝える。

対応に不服なため弁護士が代理人に

保険会社がまず提示する慰謝料は自賠責基準と呼ばれるもので、決して高額なものではありません。

治療にかかった費用と必要最低限の慰謝料を提示します。

お相手は弁護士さんに相談した結果、約20万円の慰謝料を求めていたのですが、保険会社から提示した金額はその4分の1にも満たない金額。

申請しても3か月以上も対応に応じず、金額も少しでも安く済ませようとする対応はとても被害者のことを考えているとは思えないということで弁護士を代理人に立てて、今後の交渉は弁護士にすべて任せますとの一報を頂く結果に。

事故から約1年後

弁護士を代理人にしますとの連絡を頂いていこう、改めて相手の弁護士から何の連絡もなく、被害者様から何も連絡がない状態が続きます。

こちらから連絡をしようにも、直接の交渉はお断りするという旨を被害者さんが表明されていて、代理人の弁護士が誰かわからない状況なので何もできないまま事故から約1年が経過して、ようやく弁護士様から連絡が入ります。

慰謝料請求の資料をお送りしますので確認してくださいとのこと。

保険会社へ慰謝料の資料を提出

保険会社へ弁護士さんからいただいた慰謝料に関する資料を送付。

過失割合に応じて、この金額でいかがですか?との回答を保険会社から受け、それを弁護士に連絡。

その金額で了承を得たので、示談書に双方が署名・捺印。

ちなみに、その金額は当初被害者様が提示した金額にほぼ近いものです。
弁護士を立てたことで保険会社は自賠責基準の支払いではダメだと判断して、被害者の提示する金額に応じました。

相手が弁護士ではなく素人だとわかると、少しでも安い保険金額で済ませようとするのが保険会社の仕事なのだと思いますが、あまりにも極端なので驚きました。

慰謝料振り込みの確認が取れ完了

被害者様への慰謝料の振り込みの確認が取れ、無事に自転車事故にまつわる対応がひと段落つきました。

ここまで来るのに1年と1カ月半かかっています。

途中で何も連絡がない期間を経たとはいえ、初期対応でウーバーイーツがまともに応じず、書類の確認と送付・返送の連続で事務処理に追われた印象です。

事故を起こした僕の過失であるので、結局は自分が事故を起こさなければいいのだろう?という話なのですが、事故を起こした後の対応がいっこうに進まないことで火に油を注ぐことになり、とても疲れたというのが僕の学びです。

ウーバーイーツ配達中の自転車事故に関する課題やポイント

自分自身が自転車事故を起こし、また他の配達員の自転車事故の話を聞き、そして、ニュースなどでウーバーイーツの配達員の事故について報じられるたびに思うことがあります。

それは次のようなポイントです。

ウーバーイーツとして

ウーバーイーツは事故の責任者ではないが・・・

ウーバーイーツ配達員の事故に関してウーバーイーツが責められることが多いですが、ウーバーイーツの配達員の事故に対しての責任はありません。

amazonで買い物をしたら、ヤマト運輸などの配送業者が商品を届けるという構図を想像すると理解しやすいと思います。

amazonの立ち位置がウーバーイーツで、配達員がヤマト運輸の立ち位置です。
配送業者が事故を起こしたからといって、amazonが責任を問われることはありませんよね?

配達員が起こした事故は原則として配達員が事故の責任を負う立場にあります。

しかし、ウーバーイーツも配達中の事故は責任の一端を負うということで保険を用意して頂いているのはありがたいのですが、その保険を使うにあたって、まともに対応せずに放置するというサポートの存在には改善が必要です。

隠ぺいするほうが得だと思わせる仕組み

配達中に事故を起こした場合、それをウーバーイーツに報告することは規約で決められています。ウーバーイーツが用意している保険を使うに際しても、当然事故を報告しなければいけません。

しかし、事故を報告すると、アカウント停止処置が下されます。
自損事故でも報告したらアカウント永久停止になったという事例もあります。

今は期間限定の一時的な停止処置になることが多いですが、それでも中には永久停止処置になることもあり、以前はほぼ確実に永久停止処置になると言われていました。

このアカウント停止が嫌で事故を報告しなかったり、場合によっては事故現場から逃げる配達員もいます。(逃げても追跡されて特定されにくいという背景もあります)

事故は報告しないほうが良い、隠したほうが良いという方向にメリットを設けてしまっているのは、ウーバーイーツ的にマイナスなのでは?と思います。

配達員として

保険未加入のケースがある

バイクや軽自動車で稼働される場合は保険加入が必須で、その確認もありますが、自転車の場合は、そこまで厳密に保険を確認されることはありません。

そのため、自転車配達員と事故を起こしたけど、賠償金や慰謝料を請求しても払えないという事例があり、被害に遭われた方には踏んだり蹴ったりなことになるケースがあります。

都道府県により違いがあり、保険加入が義務化されているところもありますが、その周知が徹底されていなかったりで、まだまだ任意保険未加入の自転車配達員が多いという問題があります。

社会として

配達員を追跡できない問題

ウーバーイーツの配達員が事故を起こした後に、その場から逃げ去るという事案を聞くことがあります。そして、その後シッカリと特定されたという話は聞いたことがありません。

特に自転車の場合は、バイクのようにナンバープレートがありませんし、似たような自転車はたくさん町中を走っていますから、後から追跡特定するのはとても難しいです。

そもそも逃げるなよってことなのですが、事故報告をするとアカウントが停止になるから逃げようとする配達員が居るのも事実です。

では、なぜ逃げ切れるのかというと、自転車配達員をわかりやすく特定するための社会的な仕組みがないためでもあります。

ウーバーイーツ配達員の事故を減らすための対処・対策

ウーバーイーツ配達員の事故に対する課題を挙げましたが、その課題に向き合うためには、「事故を防ぐために教育を徹底しつつ、事故当事者を特定しやすくし、被害者にケアが行き届く環境と仕組みを作る」ということが大切だと僕は思っています。

具体的には各ポジションにおいて、次のような対応が重要だと思っています。

ウーバーイーツ

配達員の定期的な教育システム

配達員に交通ルールを徹底させるために、定期的に教育していくという仕組みづくりが大切だと思っています。

もちろん規約には交通ルール遵守は書かれていますし、定期的にそういったアナウンスが届きますが、そのようなものでは不十分だと思います。

もっと明確に交通ルールを学ばせて、意識させるために、オンライン研修、オンラインテストを定期的に実施して、「知らなかった」では通用しないように配達員に交通ルールを教える環境つくりができれば、事故を減らすことはもとより、交通ルールの模範として認知されることも期待できます。

配達員

装備や保険への投資

交通事故のダメージを最小限にするための装備、ならびに、保険への加入といった当たり前のことを徹底するように促すことが大切だと思います。

自転車で配達する際にはヘルメット着用を強く求められていますが、現状、ヘルメットをかぶっている配達員は1割にも満たないと思います。

たかがヘルメットかもしれませんが、ヘルメットのような重要な装備すら軽視する配達員が、他の装備品や、ましてやお金のかかる任意保険への加入をしていると考えるのは無理がありますよね。

そういった配達員への意識を変えていくことも大切です。

社会として

急がせない

僕の遭遇した経験がありますし、また他の配達員の話からも聞くのが、急かしてくるお客様の存在です。

配達員にアプリを通して「早くしろ」というメッセージを送ってくるお客様がいます。

僕は低評価を受けてもいいし、少々どやされても平気なので、そういうお客様には、あえて安全運転を優先してゆっくり配達するようにしますが、他の配達員の中には震え上がって爆走するケースもあるようです。

急かせることで短縮できるのはせいぜい数分です。
でもそのせいで事故のリスクは跳ね上がります。

事故に遭って命を落とすかもしれない、命を落とさなくても後遺症が残る怪我をするかもしれない、そういう事を想像しあえる世の中であることが事故件数を減らすこと繋がると思っています。

最後に

僕自身が事故を起こした経験から、どうすればウーバーイーツ配達員の事故を減らすことができるのだろうか・・・と考えることがよくあります。

その結果、今の僕の最適解が、”ビジネスで乗り物を使う人はすべて免許必須”とすることです。

現状、自転車配達員には免許証は不要です。
何も免許を持っていなくても配達業務ができるというのが魅力でもありますが、反面、だから交通ルールもわからない人も配達業務をしているという現状があります。

そこで”ビジネスで自転車を使う人は、自転車免許を必須とする”という法を作って環境を整えることが、事故を大きく減らすことになると思うのです。

ウーバーイーツは、配達中の配達員が交通ルールを守るか否かに関しては基本的には我関せずというスタンスですし、それは間違ってないと僕は思っています。

配達員個々人が交通ルールを守るべきなのです。
しかし、それを守れてない配達員がやはり目につきます。

そのような配達員を取り締まるために免許制にする。

違反に気づいたら警察が切符を切り、点数がなくなれば免停になったり、悪質な違反の場合は免取りになるという法の上での罰則を受けるようにすれば、免許がなければ仕事ができないのですから、配達員は交通ルールを今以上に守るようになります。

また、自転車のナンバープレートをつけなければビジネス利用できないとすれば、今よりは事故を起こした当事者を特定することもできるようになるので、逃げ得を防ぐことができます。

万を軽く超える人がウーバーイーツに登録している配達員をしていて、これからも増える可能性があることを思うと、自転車を日常使いできる便利な乗り物という範疇で考えるのは無理がある時期がきてるんじゃないかな?

僕はそう思います。

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